深刻なサケの不漁が続く中、「鮭の街」を掲げる岩手県宮古市で4月23日、稚魚の放流が行われました。
「さけ稚魚壮行会」と題したこの放流は、サケがふるさとの川に戻ってくるようにとの願いを込めて毎年実施されているものです。
津軽石川の河川敷で行われたサケの稚魚の放流には、市内の園児から小・中学生までおよそ180人が参加し開会式が行われました。
子どもたちは2月にふ化し、体長およそ7センチまで育った稚魚3万尾に優しく声をかけながらバケツから川に放流していました。
宮古漁業協同組合によりますと、近年の深刻な秋サケの不漁の影響で放流するための稚魚の確保も困難になっています。今年も北海道と山形県の漁協から卵の提供を受けて放流にこぎ着けました。
また、津軽石小学校の5年生の児童は、学校で自分たちが育てた稚魚を放流しました。
児童は「卵から育てたので餌やりとかいろいろ育てることが難しかったけど稚魚が戻ってくるのを願って育てました」と語りました。